地域まるごといきいきブログ

想像力

最近、「想像力」ということに関して語った2つの話が心に残っている。ひとつはある大学の入学式での学長さんのあいさつ。新入生を前に大切な3つのこととして、主体性と論理性に加えて想像力をあげ、それらを育み、自律した個人を確立することを呼びかけたことである。もう一つは「千の風に吹かれて」の作者新井満氏が世界平和を訴えたジョン・レノンの「イマジン」をまさに自らの想像力を発揮し、自由訳し朗読するのを聞いたこと。「イマジン」の世界を豊かに発展させた内容が印象的であった。

さて、安倍政権は集団的自衛権行使のための「戦争立法」成立に本格的な動きをみせている。憲法9条を投げ捨てて、今まで自らできないとしていた戦闘地域での活動や武力行使を容認し、アメリカや多国籍軍の後方支援を世界中で行なおうする意図だ。「殺し殺される関係」、これが現実的なものになる。私の88歳の母が朝ドラ「マッサン」を観て戦中を思い出してか「一馬の出征のシーンは悲しくて涙が出た」と言ったことがあったが、戦争体験のない私たちはまさに一人ひとりが想像力を働かせ、「戦争立法」を許さない声を上げていかなければならない時期に来ているのではないだろうか。