地域まるごといきいきブログ

歴史紀行 連載第4回~ 武田山「黄金の茶釜」伝説!

 広島共立病院の南西に悠然と聳える武田山…ここに伝わる数々の逸話をご紹介しています。さて、今回は・・・^^
 歴史に埋もれた地元の豪傑、武田光和の死の翌年の天文10年(1541年)、要害堅固で鳴らした銀山城も遂に落城を迎えます。この時、のちの歴史ファンを魅了するロマン溢れるひとつの伝説が後世に残されたのです。
 武田家の残党が名門安芸武田家再興の資金とするために、落城の際、先祖代々伝わった純金の「黄金の茶釜」を山の南側中腹に埋めたというのです。そしてその上には目印となるよう白南天の小木を植えたと。南天の木の実は普通赤いのですが、白い実の南天は珍しい。広島県の民話「黄金の茶釜」によると、虚無僧となってこの宝を守っていた武田の残党が、噂を聞きつけて宝を探しに来た荒くれ者と争いになり、切り殺されてしまってその場所が分からなくなってしまったと言います。
 一攫千金、欲にかられた者にはこの木は見えず、何も知らない人がこの山に登ると、よく繁った美しい白南天の木を目にすることが出来るのだとか。そう言えば、先日祇園側の武田山の山すそを何気なく歩いているとき、白南天を見かけたような気がしたのですが^^; 真相は500年の時の彼方に謎のまま、、、
 あなたも一度、伝説の宝庫 武田山を歩いてみてはいかがでしょうか…   (つづく) 
          ( 郷土作家 つかさまこと )