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連載企画「たかさんの独り言じゃけ Vol.12」

100年に一度と言われた大型台風10号が通過してから、朝晩が涼しくなり過ごしやすくなってまいりました。毎年〇〇年に一度の大雨や台風が発生しているように思います。

秋は台風のシーズンでもありますので、いつ台風が来ても慌てないよう、日頃から非常食や防災グッズの準備をしておきましょう!

 

今回は広島医療生協前専務理事の斉藤孝司さん執筆による「たかさんの独り言じゃけんVol。11」を投稿します。

 

池井戸潤氏原作のドラマ「半沢直樹」が高視聴率だという。

物語のおもしろさもさることながら、テレビ版は典型的な勧善懲悪で、わかりやすい点が受けているのだろう。

その池井戸氏の作で「ノーサイドゲーム」というのがある。ラグビーを題材に経営対立から左遷されゼネラルマネジャーとなったラグビー素人の主人公が、低迷する弱小ラグビーチームを幾多の困難を乗り越え、強豪チームへと成長させる物語だ。

単に企業スポーツを描いたに留まらず、地域密着型スポーツとしての再生、ラグビー協会の改革など、経営戦略、マネジメントの視点からも楽しめる。

また、池井戸氏の得意の主人公と「敵」との対峙も、「敵」が入れ替わるところも面白みがある。そのなかでも一番感心したのは、ラグビーの試合の描き方である。スタンドオフという司令塔を軸にパス、トライ、スクラム、ラインアウトなどプレーが生き生きと描かれており、ラグビーをほとんど知らない私でも、手に汗握る情景をまざまざと想像できた。テレビ放映されたのは未見であるが、どれだけラグビーの場面の躍動感が描けているかも興味あり、観てみたいところだ。

「ノーサイド」とは試合が終了したことで、敵味方関係なくお互いの健闘をたたえ合うことを表しているという。商業主義がはびこるなかで、スポーツ精神の神髄であるフェアプレーを、ラグビーをつうじて訴えることもこの本のもうひとつのテーマなのだろう。